2001年の記録

北寧 in チャイナ 12 〜ウェルカム 中国式宴会〜

2001年11月24日土曜日 20:57送信

みなさま、こんにちは。今日朝起きると、また寒くなっていました。

最近は空の色を見ると、外の気温がわかるようになってきました。やけに霧がかかっている日は暖かかったりします。今日は澄み切った天気で、向こうの山がくっきり見えました。(って言っても山まで近いんですけどね)案の定、寒かったです。

日本人は人と会ったとき、「こんにちは、寒いですね!!」などと、天気や気候のことを話しますよね。手紙を書くときも、気候についてまず書きます。

でも中国では人と会ったとき、うなずくか、または「ご飯を食べましたか?」と聞きます。「ニーハオ」って言ってるのは、外国人くらいかもしれませんね。わたしの地域では…。

それだけ、中国人と『食』というのは深いつながりがあるんだと思います。どうしてこんなに『食』に貪欲なのか、一回調査してみたいですね!

ということで、今日は中国の宴会での出来事を紹介します。

中国式宴会

今日突然(←ここがポイント)電話があり、「今から校長先生がご馳走して下さるそうだから、はやく金杯ホテルに来て!!早く早く!!」と同僚の先生からの電話。中国に来たばかりのころは、この突然がちょっと慣れなかったですが、今は、「え〜?あ〜、わかりました。すぐ行きます!!」とあっさり返事ができるように。

金杯ホテルというと、前、食中毒になったところでは…。でも「まあいいか」と思えるようになったのも、中国のお陰(笑)

つくとすぐ宴会が始まりました。校長先生が招いた方は全部で5人。宴会というと、「酒」です。これが嫌なんですが…。

「あずパンダ、何を飲む?」「じゃ、ビールで」「いや、白酒だろう!!」

それなら聞かないで!って思うんですが、校長先生のセレクトで白酒がやってきました。これは日本酒に比べると、香りもアルコールもきついです。40度くらいでした。

「中日友好のために、学校の発展のために…干杯(ガンペイ)!!」こんなふうに一回飲もうとするたびに、演説があります。中国語のガンペイという意味は「最後まで飲む」という意味で、日本の「乾杯」と意味が違います。

なので、笑顔で「ガンペ〜イ!!」などと言っていると、えらい目にあいます。(経験者は語る)なので、こっそり「随意(ズイイ)」(自由に飲む)と言っています。

全員で6人なのに、、料理は出てくる出てくる。全部で10皿以上。しかも山盛りです。皆さんもご存知のとおり、大皿に料理が出て、自分の好きな料理を自由に取るという食べ方です。

餃子、河蟹(近くに海が無いので)、かぼちゃのスープ、魚の煮たもの、うりのスープ、北京?ダック、などなど。

「あずパンダ、自分の好きな料理を頼みなさい。あれか?卵とトマトを炒めたものか?」「いや、あの頃は、その料理しか知らなかったから。今は少しはわかるようになったから…。じゃ、きのこと卵を炒めたものがいいです!!」「きのことトマトが変わっただけじゃないか…ハハハ!」

食事のときは箸を置かないし、おしゃべりが延々と続きます。「日本人は食事のとき、あんまり話さないだろう?」と聞かれて、確かにここまではしないなと思いました。

日本では別に話さなくても「おかしい」とは思わないですが、一瞬でも沈黙がない中国人からすると、それは変なことなんだろうなと思いました。

ずっと中国語なので、何言っているか分からないときもあるし、食べるのに集中すると、中国語を聞き取れないときもありますが、なぜか「さあ、干杯しよう!」にはすばやく反応してしまうんですよね…。

何回か干杯が続き、校長先生と校長先生のご友人が、お互い『潰し合い』のようになっていました。でも笑顔で、「〜〜のために!!」と言い合って干杯をしていました。

わたしも干杯のたびに、ひとくち白酒を飲みました。口に入れるとさっぱりしてるようですが、飲むとのどが痛くなるほで、お腹にしみわたる感じです。校長先生は「日本酒は水と同じだ!!」と言っていましたが、なんかその訳が分かるような気がしました。

あと思うことは、中国で酔っ払いを見たことが無いということです。日本では、よく電車の中で、繁華街で、ベロベロに潰れたサリーマンをよく見ますよね。

いないんですよ。みんなが強いのか、ガンガン飲んでるようで自分の限度を心得ているのか、よく分かりませんが、酔っ払うことは恥ずかしいことなのかもしれません。

おしゃべりのとき、よく冗談を言ったり、相手を褒めちぎったりしています。日本人はよく思ってることと口に出してることが違う、と外国の方に言われることもありますが、中国人もなかなかの「お世辞の達人」じゃないでしょうか?

どう見ても『そりゃちょっと…』って思えても、「〜〜さんは、何着ても格好いい。見とれてしまうわ!!」とか、「こんな優しくて賢くて、立派な指導者はどこを探しても見つからない!!本当に素晴らしい!!」とか、よく言い合っています。

そんな誉め方をしたら、かえって失礼なような気がするのに(あまりにもひどく褒めちぎってるから)、でもそれを満足気に聞いて頷いている人を見るとなんか滑稽だったのですが、なんだか「それもありかな!?」と思ってしまいます。中国の社会は人間関係で成り立っていることがよく分かります。

わたしは本当に思ったことしか、誉められない性質でしたが、口が少しはうまくなったかも!?「今日もきれいですね!」「その靴いいですね!似合ってますよ!」など。嘘はつけないですが、相手が喜ぶことはどんどん口にするのも大切だと学びました!!

そして、ついに宴会はお開きに。山盛り料理が出たので、出た料理の半分は残っています。日本人からすれば「もったいない!!」の一言に尽きますが、これも中国人の面子なのでしょう。

人をもてなす事が大好きな中国の人たち。今日は何の宴会だったんだろう?と思いましたが、ありがたく楽しませていただきました。この分は、授業でまた同僚の先生方のために、しっかり貢献して返していきたいと思いました。

中国に来られた折には、本場の宴会を味わっていただきましょう!

「WELCOME TO CHINA !!」「ファンイン ダージャー ライ ジョンゴウ!!」