2001年11月の記録

北寧 in チャイナ 9 〜隊員を訪ねてとなりの省へ〜

2001年11月6日火曜日 0:39送信

こんにちは!日本も寒いでしょうか?ここ北寧も本格的に冬がやってきましたよ!!昨日、雪が降りました。初雪です!!

この記念すべきときに、わたしは隣の省『河北省(かほくしょう)』に行っていたので、見ることができず・・・・・!今日帰ってきて、雪を発見しました。

週末の休みを利用して、隣の省『河北省』の「唐山市」と「遵化市」まで、協力隊の隊員に会いに行ってきました。隣の省と言っても片道が10時間。バスに4時間乗り、汽車に5時間。日本だったら、クタクタだったかもしれないですが、なんか中国に来てやけに元気なわたしは、あんまり疲れませんでした。この大陸中国にすれば、10時間の移動なんて、大したことはないそうです。

唐山市は1978年に大地震があった町なので、新しく作られた町ということで、とても町の区画が整っていました。それにいろいろある!!マクドナルド、ケンタッキー、大きいスーパー、CDショップ・・・・・。感動!!のひとことでした。

入りましたよ、マクドナルドへ!!ビックマックをかぶりついたあの瞬間の感覚は、もうわたしのあごに刻み込まれてしまいました。最高!

遵化市は、わたしの町より少し大きい町ですが、店の数は5倍は違う!!なかなか、のんびりとしたいい感じの町でした。わたしの町の屋根は平べったいのですが、そこは三角屋根。日本の屋根のようでした。どんどん店ができていて、これから発展していく町なんだろうなと感じました。

2人の隊員に会ったのですが、その隊員の職種は看護師。中国の病院で、ずっと中国語を使って、中国人と働いています。医療に対する考え方の違いが大きくて、苦労もいろいろあるようでした。

でも、それぞれ試行錯誤をされながら、一生懸命頑張っている様子が伝わりました。違う場所で頑張っている、違う職種の隊員の話を聞けて、とても刺激になりました。私たちの活動は、一朝一夕には結果は出ないけど、必ず意味のあるものにしていきたいと思いました。

これぞ『中国』だな〜!!旅編

今回も、なかなか中国をドドーンと感じる旅でした。特に汽車のなかで!!

汽車に乗る前に、改札口で並んでいると、隣の人が話しかけてきて、いろいろ話していると、いつものように「どこの人?」と聞かれました。「日本人です」と正直に言ってしまったせいで、前後10人くらいの人に取り囲まれ、大騒ぎに。

自分の席が決まっているのに、汽車に乗ったら、「そんなの関係ないから」と言って、そのままその10人くらいの人たちと一緒に座る羽目に。

「決して他の人に『日本人です』って言っちゃいけないよ。悪い人もいるかもしれないから」と言って、いろいろ心配してくれたおじさん。いい人だな〜と思っていたら、そのおじさんは、回って来た車掌さんに大声で「この女の子、日本人でいろいろ心配だから、席の番号違うけど、一緒に座ってあげてるんだ!!」と叫びました

おかげで、いろんな人に日本人ここにあり!!ってことが知れ渡ってしまいました。「おいおい、言ってること違うやん・・・」と思いながら、みんなでトーク全開

途中、眠くなって寝ていたら、突然揺さぶられて、「寝てるのか??これを食べたら目が覚める!」とか言って、みかんを剥いてくれました。別に目を覚ましたくないんだけど・・。

北寧の高校で日本語を教えてることなど、みんなに話していたら、突然「これは君のことか!!??」と遠くから叫び声が・・・。そのお兄さんは新聞を持ってやってきました。

そうです。1週間くらい前に、遼寧省の一新聞社にインタビューされた記事が、なんと!その日の新聞に載っていたのです。『北寧高校に日本人教師!!』というような記事が!

その新聞を持っている人たちは多く、その記事がわたしだということが分かると「サインしてくれ!!」と頼んできました。こんなわたしでいいのかな??新聞に名前を書きまくりました。

汽車の5時間は、あっという間に過ぎました。そんななかで、以前の戦争のこと、教科書問題のことも、いろいろ聞かれました。もう何十回も中国に来て聞かれてることなので、もう驚きませんでした。

以前の歴史を踏まえ、中日友好のために2年間、恩返ししたいこと、日本人として誠実に中国で少しでも貢献していきたいんだということ、いろいろ話しました。話せば話すほど、みんなとの距離がどんどん縮まってくるのを感じました。

本当に中国の人は明るいです。おしゃべり好きだし、にぎやかです。すぐ人に話しかけます。ここはわたしの中国の大好きなところです。飾らなくて、底抜けに明るい。

帰りの汽車に乗るときも「どこまで行くの?」とおじさんに話し掛けられ、話が弾みました。おじさんはぺらぺらしゃべり、「山東省から来たんだよ。あそこは暑かったから、股引き履いてないんだよね〜。このとおり!」と言ってズボンをまくって、股引きを履いていないことを証明。

「わたしは履いてますよ」とわたしもお返しにズボンをあげて見せてみた。ちょっと話しただけで、汽車に乗ったら「ここ席あいてるぞ!!はやくはやく!!」と、そのおじさんは、わたしの分の席も取ってくれていました。本当に優しい!!

で、そのおじさんに「わたし、外国人なんですけど、みんなに知れて大騒ぎになるのが嫌だから、おじさんにだけ言うね」と言いました。おじさんも小声で、「分かってる、分かってる。秘密だからな!!」とか言ってくれました。

なのに・・・・・1分後。前の席の人に「この子が外国人だなんて、誰が分かるんだよなあ。全然、見ただけじゃ分からないよなあ!?どうだ?」と話しているじゃないですか!!さすが中国人!もう大笑いです。

日本だったら、こんな事考えられないと思います。電車に乗って、知らない人とワイワイ話して、バクバク食べて過ごすなんて・・・・・。ゴミを散らかしたり、マナーの良くない部分もありますが、この中国人の人懐っこさが大好きです。

きっと日本に帰ったら、さびしく思うと思います。中国の汽車の旅は、ひとつひとつが物語のように濃いです。別のところから来た人たちが、汽車でたまたま縁し、お互いの話をして、盛り上がる。そして誰かが降りるときになると「再見」とい、握手を交わしていく。

わたしはこの時の「再見」という響きが好きです。中国語の「再見(さようなら)」は「また会おう」という意味でもあります。本当にまたどこかで会えるような気がするからです。

帰還

楽しい旅を終えて、北寧に帰ってきました。一段と寒くなったおかげで、星がとてもきれいでした。プラネタリウムのようです。ここで見る星は最高です。あたりは真っ暗なので、星が際立つ、際立つ!

家に帰る前に学校に寄ると、夜の自習を見に来ている先生方がいました。旅先の汽車でのハプニング、値切りまくった靴の話、河北省の様子、隊員の勤務地の様子、いろいろ話しました。

「ここと向こうと、どっちが大きい町だ!!??」と必死で聞いてくる先生たち。「そりゃもう・・・・・!!」「ここか!!??」「向こうでしょ!」「・・・・・(がっくり)・・・・・」

「やっぱりな〜」「寒さだったら勝つだろう!?どうだ?」

なんかいつも冗談ばっかり言ってる先生たちに会えて、旅もいいけど、なんだかんだと北寧っていいなあ〜と思ってしまいました。

明日から、また頑張って授業をしよう!!みなさんも風邪を引かないように気をつけてくださいね。では!

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