2002年2月26日火曜日 16:08送信
お久しぶりです。みなさまお元気でしょうか?
わたしはこの冬休みを利用して、タイへ行ってきました!!2月の6日から24日のなんと約3週間。
規定により日本には2年間の活動期間での帰国は認められないのですが、他国の協力隊員の活動機関を訪問し、今度の活動に役立てるという意味で、タイとネパールとフィリピンへの出国は2年間に1回だけ認められているのです。
今はネパール、フィリピンへは政情不安定という理由で訪問は認められず、選択の余地なくタイには訪問可能だったので行ってきました!
その前に…。
ちゃんと仕事も致しました。学校は1月の半ばからテスト期間に入り、わたしの授業は先学期はそれで終わったのですが、大連で1月の31日から2月の4日まで行われた「大連日本語研修会」に講師として参加させていただきました。協力隊の先輩が企画されたものです。
これは、大連の中学高校で日本語を教えている先生方(約70名)に、冬休み期間を使って、先生方の日本語のブラッシュアップ、教授法の向上、教えていく中での問題点の解決(例えば類義語の違いや作文の指導法など)、発音の向上などを目指し、協力隊員が講師となって、講義をしたり紹介したり、いっしょに先生方と考えたりするものでした。
学生に日本語を教える経験はつたないながらもありましたが、先生方に日本語を教えるのは、自分のカウンターパートの先生以外は初めてなので緊張しました。
わたしの住む北寧市は大連と同じ遼寧省にありますが、少し離れていて、汽車で5時間かかります。
いつも自分の学校の先生方としか接することしかできないのですが、違う地域の先生方と知り合うことができたのも、地域の日本語教育の向上に取り組めるのも、協力隊ならではな活動じゃないかと思うので、今回参加させてもらえてよかったと思います。
また先輩隊員を始め、いろんな隊員の授業を見せてもらえたことも、中国人の日本語の先生方と短期間ながらも毎日触れ合うことができて、先生方の熱心さを知ることができました。
また、自分の未熟さに気づかせてもらったのも、ほかの隊員が授業を見てくれてアドバイスをくれたものいい経験になりました。
わたしが担当したのは発音の授業、会話、類義語の授業です。発音は拍、アクセント、イントネーションに分けて毎日1コマ。
類義語は「こと、もの、の」の違い(自分でもいまいち最後までわからなかった…!!??(^_^;))「必ず、きっと、ぜひ」の違いなどです。
内容は専門的なことになるので省きますが、日本人といえども日本語を論理的に体系付けて教えてるということは、ずっと勉強していかないとできないことです。
このことは日本語の養成講座に通い始めてからずっと感じることですが…。
特に高校の先生は類義語によく悩まされているようです。例えば、学生の作文を見ていると「今年のお正月はとてもうれしかったです」「テストで90点を取って、とても楽しかったです」などの間違いがあります。
それぞれ「うれしい」と「楽しい」を間違えているのですが、これは、日本語の「うれしい」「楽しい」が中国語では言葉として分けられていなくて「高シン」という一つの表現だからです。
学生の間違いをなくすためにも、どんなときに「うれしい」を使うのか、どんなときに「楽しい」を使えるのかを法則を教え、いい例文を出していかなくてはなりません。なので現場でバンバン教える中国人の先生が類義語について本当に熱心に勉強されていました。
発音の時間はわたしが緊張していました!!なんと言ってもわたしは大阪人ですから、アクセントが怪しいからです!日本語教師を目指してから、授業のときは標準語!!を目指していますが、かなりインチキでしょう!
なので今回アクセントを教えることになったので、恐ろしいくらいの責任に怯えましたが、おかげで自分でも勉強になりました…!!
類義語の時間にほかの隊員の方が見に来ても何まり緊張しなかったのですが、発音のときに見学に来られると、「アイヤ〜(中国語風驚き)」と緊張しました…。
やはりちょっぴりおかしなところもあって後で指摘してもらえたのですが、そのときはインチキ発音でリピートさせていたかと思うと……恥ずかしい!!!キャ━━(*ノдノ)━━ッ!!
さらに最後のアンケート用紙にわたしの発音の授業を受けた先生が「あずパンダ(なぜか呼び捨て…)の発音はすばらしかった」と書いていました‥。
かなりの罪悪感ですが、たった5日間で先生方の発音がよくなっていました。アクセントは怪しく拍も短かったりして、またうねるようなイントネーションだった先生もきれいになっていました。結果が出ると嬉しいですね!
わたしも中国語の発音どうにかしたところなんですけど…。
個人的には課題が大きく見えた研修会でしたが、中国人の先生方の感想を聞くと笑顔で元気に授業をすること、工夫をして教えていたことなどがよかった、熱心だったとの声が多くありました。
お世辞で感想を書いてくれたのもあると思いますが、笑顔で元気に、そして熱心に取り組んで工夫をすることはわたしたちの一番の売りだと思うので先生方に少しでも伝わったのが嬉しかったです。
自分が勉強させてもらった大連の日本語研修会。
もっと自分も勉強して自分の高校のカウンターパートの先生の日本語向上に取り組んでいきたいと思います。今度の学期の目標にしたいと思います。